会社のパソコンで、業務に関係のないサイトが開けない。社内からのアクセス履歴が記録されている。その裏で働いていることが多いのがプロキシです。
プロキシは、利用者からの通信をいったん引き受け、代わりに宛先のサーバーへ取り次ぐ仲介役です。自分では店に行かず、代理人に用件を伝えて出向いてもらうようなもので、店の側は代理人としか接点を持ちません。Webでも、相手のサーバーからは、実際の利用者ではなくプロキシがアクセスしてきたように見えます。
会社がプロキシを置く理由
社内のパソコンを外部サイトへ直接つながず、プロキシを経由させると、出ていく通信を一か所で扱えるようになります。
- 外部サイトへのアクセスを、まとめて許可したり制限したりできる
- 誰がどの通信をしたかを記録し、不正な利用がないか確認できる
- 閲覧できるサイトを絞り、業務に不要なアクセスを減らせる
- よく使うファイルをキャッシュして、通信量や表示の待ち時間を減らせる
どれも「代理人を一人に決めておけば、出入りを把握しやすい」という発想です。
代理人を通しても、封筒は閉じていない
プロキシを通したからといって、通信の中身が自動的に暗号化されるわけではありません。代理人は用件を運ぶだけで、封をするのは別の仕組みの仕事です。宛先サーバーとの通信が暗号化されているかは、プロキシとは別に確認します。通信経路そのものを暗号化したトンネルでつなぐVPNとは、目的が違います。
代理人が一人しかいなければ、用件はそこに集中する。経由する通信が多いと、プロキシ自体が遅さの原因になることもあります。アクセス履歴がログに残るぶん、その保存期間と、誰が閲覧できるかも決めておく必要があります。導入するときは、どの種類の通信を通すか、逆に経由させたくない社内システムはどれかを先に整理しておきましょう。
サーバーの側に立って、入ってくるアクセスを受け止める仕組みはリバースプロキシと呼ばれます。名前は似ていますが、立つ位置が逆です。