VPS を契約すると、最初の案内に「SSH でサーバーに接続してください」と書かれています。SSH は、離れた場所にあるサーバーへ安全に入って操作するための接続方法です。自分のパソコンからサーバーへつなぎ、コマンドを打って設定を変えたり、ログを見て障害の原因を調べたり、アップデートや再起動をしたりできます。画面を見ながら操作するリモートデスクトップと違い、文字を打ち込んで操作するのが基本です。
建物の管理室へ入るための専用通路にたとえるとイメージしやすいでしょう。入口は関係者しか使えず、通路の中の会話は外から読まれにくい。そして入る前に、鍵や身分証で本人確認をします。SSH も通信の中身を暗号化するので、むき出しのまま操作するより安全です。
鍵で入るときに手元に残るもの
SSH では、パスワードの代わりに鍵のペアを使う「公開鍵認証」がよく使われます。サーバーには公開鍵を登録し、自分のパソコンには対になる秘密鍵を置いておく。秘密鍵を持っている人だけが入れる仕組みです。
パスワードより安全にしやすい方法ですが、鍵を使えば終わりではありません。秘密鍵は、それさえあれば誰でもサーバーに入れる、文字どおりの合鍵です。人に渡さない、共有フォルダに置かない、パソコンを手放すときは消す。保管の仕方まで決めておきます。
接続するたびに、つなごうとしている相手が本当に自分のサーバーかも確かめてください。初めて接続するときに表示される確認メッセージは、そのためのものです。
入口を開けたまま放置しない
SSH の入口は、サーバーの中でもいちばん強い権限への入口です。設定が甘いと、パスワードを片っ端から試す総当たり攻撃の的になります。初期設定のまま放置せず、どの接続元から受け付けるかをファイアウォールで絞り、認証の方法も見直しておきましょう。
中に入ってからも、強い権限で触る場面が多いので、打ち間違い一つで大きな影響が出ます。誤操作しにくい手順を決めておくことも、SSH を使う側の準備です。