IPアドレスは、ネットワーク上の機器それぞれに付く「届け先の住所」です。203.0.113.10 のような数字の並びで、コンピューターはこの番号を見て通信相手を決めています。
人は example.com のような名前を覚えます。ドメインが「お店の看板名」だとすると、IPアドレスは「実際の住所」です。看板名だけでは配達員は到着できず、最後は住所が要ります。名前でわかりやすく呼び、住所で正確に届ける、という分担です。
家の中の番号と外から見える番号
同じパソコンでも、社内や家庭の中で使っている番号と、インターネット側から見える番号は違うことがあります。社内向けの番号は、建物の中だけで通じる部屋番号のようなもの。外に出るときはNATなどで外向けの番号へ置き換えられます。
こう聞かれたら、どちらの番号を求められているのかを確認しましょう。社内の機器同士の設定なら内側の番号、外部サービスの接続許可に登録するなら外から見える番号です。
番号の形式にも、主に IPv4 と、桁数の多い IPv6 の2種類があります。
番号で相手を決めつけない
IPアドレスは、アクセス制限で「このIPは許可、このIPは拒否」を決めるときや、障害時に到達先を確かめるときに使われます。便利な手がかりですが、固定の身分証ではありません。
サービスの移転や構成変更で、同じサービスのIPが変わることはよくあります。設定ファイルにIPを直接書くより、ドメイン名で指定しておくほうが、引っ越しのたびに書き換えずに済みます。
また、IPアドレスは通信先を識別するための情報で、相手の正体を保証するものではありません。本人確認や改ざん対策には、認証や暗号化といった別の仕組みを組み合わせます。
