大量のファイルを預けるオブジェクトストレージ

オブジェクトストレージは、画像やバックアップのようなファイルを大量に保存しやすい、クラウドでよく使われる保管方式です。

オブジェクトストレージは、ファイルを「中身 + 名前 + 属性情報」の単位でまとめて預ける保管方式です。巨大な倉庫に荷物を預けると、荷物ごとに管理番号が付き、棚の場所を気にしなくても番号で取り出せる。そんな倉庫のクラウド版で、大量の画像、動画、ログ、バックアップを置く場所としてよく使われます。

サービスの画像や動画をどんどん増やしたいとき、バックアップをサーバー本体とは別の場所に置きたいとき、静的サイトの配布ファイルや添付データを置きたいとき。保管量が増えても扱いやすいのが強みです。一方、検索や更新を前提にしたデータを扱うデータベースとは用途が違い、こちらはファイルを名前付きで保管することが主な仕事です。

フォルダに見えて、フォルダではない

管理画面では、ファイルがフォルダに整理されているように見えます。けれど実際は、images/2024/top.jpg のような名前(キー)で一つずつ管理されていて、フォルダは名前の区切りを見やすく表示しているだけです。

だから名前の付け方が、そのまま整理のしかたになります。あとから並べ替えたり、まとめて権限を分けたりしやすいよう、キーの命名ルールは最初に決めておきましょう。

公開設定ひとつで中身が外から見える

オブジェクトストレージは、ファイルを URL で直接配れます。便利な反面、公開の設定を誤ると、本来見せたくないファイルまで誰でも読める状態になります。

倉庫に預けただけで安全になるわけではありません。公開範囲、暗号化、うっかり消さないための削除保護、消えたときの復元手順まで決めて運用します。長期保管用、公開配信用、内部のバックアップ用は、アクセス権もライフサイクル(いつ古いものを移したり消したりするか)も分けて設定しておくと、事故が起きたときの範囲を狭くできます。

保管料だけでは見積もりにならない

料金は、置いている量だけでは決まりません。取り出した回数や、外へ送り出したデータ量(転送量)でも増えることがあります。画像をたくさん公開配信するような使い方なら、転送量の料金も見積もりに入れておきましょう。